「非正規介護職員ヨボヨボ日記」を読んだ感想。
真山剛さんの「非正規介護職員ヨボヨボ日記」を読みました。本書は、50代後半で未経験から介護の世界に飛び込み、非正規雇用のヘルパーとして働く著者のリアルな日常を描いたノンフィクションです。
少子高齢化が進む現代日本において、誰もが避けて通れない「老い」と「介護」の現場の過酷な現実、そしてその中で懸命に生きる人々の姿が、ユーモアを交えつつも極めて真面目に綴られており、同じ介護職として深く考えさせられました。
本書を読んで最も強く印象に残ったのは、介護現場における圧倒的な「人手不足」と「過酷な労働環境」のリアルです。低賃金でありながら、夜勤や体力勝負の重労働をこなさなければならない非正規職員の悲哀が、生々しく描かれています。
タイトルにある「ヨボヨボ」という言葉の通り、著者自身も体力の限界を感じながら、満身創痍でアラ還男性として踏ん張る姿には、アラフィフの僕としては胸が締め付けられるような思いがしました。
それと同時に、現場を支えているのがこうした非正規の職員の方の自己犠牲や、細やかなプロ意識であるという構造的な歪みも浮き彫りになります。
一筋縄ではいかない高齢者たちとの関わりの中で、著者が戸惑い、失敗しながらも、利用者様に寄り添おうとする姿勢には共感を覚えました。「明日は我が身」という言葉がありますが、登場する利用者様たちの姿は、私たち自身の未来でもあります。
老いることへの孤独やプライド、そして生への執着が丁寧に書かれており、効率や要領だけでは割り切れない介護現場の複雑さを感じさせられます。


