突然のリストラ
20代後半の頃、自分の事業所の業務を他県に移管する事になりました。それに伴い転勤の辞令が交付されました。上司が行く予定でしたが、彼には諸事情があり、平社員の僕が行くことになりました。
転勤、出張が多かった事もあり、あまり抵抗はありませんでした。元々、環境適応能力が高く「住めば都」と思っていたので。転勤先でも同僚、先輩方に可愛がっていただき、楽しい期間を過ごしました。
1年後、移管も軌道に乗り、地元に戻る事になりました。戻ったはいいのですが、本来の自分の仕事を移管した為、居場所がありません。
そこに、ITバブルが弾けてしまい、世の中は不景気となり、あちこちでリストラ(人員整理)の嵐が吹き荒れました。
僕も対象となってしまい、当時の年収+αをもらい退職となりました。会社都合の退職だった為、失業手当はすぐに支給されました。
世の中の求人倍率、求職者の実情などを知らない僕はのんきに構えていました。半年間失業手当を貰えるんだから、全部貰ってから探そうとその時は考えていました。(超甘いですね)
半年間、働いていた時と同じようにお金を使い、自由な時間は今しかないとばかりに遊んでいました。ハローワークに行くのは認定日だけで、求人を見るのもその時だけでした。
あっという間に半年が経ち、いよいよ就職活動開始となりました。
前から気になっていた会社があり、前職と少し似ていたこともあり、面接することになりました。資格を持っていたこともあり、自信満々でした。
面接が終わり、一週間後くらいに履歴書だけが入った封筒が郵送されてきました。理解が追い付きませんでしたが、どうやら落ちたようだと感じました。
資格も経験もあるのになぜ!?というのが正直な感想でした。
その後は受けたい所はなかなか出てこず・・・。条件を下げて探しても、そもそも求人数が少なく、求職者はいっぱいいる状況でした。
この時、初めて現実を知った気がしました。
新着求人が出ても条件は悪いし、倍率も高い・・・。
まして、自分が受かる確率なんて・・・。と完全に諦めモードでした。
それでも就職しなくてはと、条件が悪くても、希望の職種ではなくても面接は受けていました。ある時は『最終面接まで残ったからもう少し待って』と言われ、結局不採用とか『スーツ何着持ってる?』と言われ、期待してたら不採用とか・・・。
知り合いの紹介で面接を受けた事もありました。受かると思っていたのですが、『技術職をやってきた人には続かないと思う』と言われ不採用・・・。
平日は朝ご飯を食べてハローワークに行って、新着求人をチェックする。土日は知り合いに会いたくないので、家で過ごす日々でした。
生産性のない日々に自分を責めたり、世の中を責めたりと出口の見えない辛い日々でした。
あっという間に、就職活動を始めてから1年が経ちました。貯金は徐々に減っていき、就職出来ないんじゃないかと思い始めていました。周りからは「仕事を選んでるから見つからない」と言われましたが、パートでも臨時社員でも不採用になっていました。
結局、実情を知らない人の言葉など、なんの役にも立ちません。
そんな時、知り合いから『ウチで設計募集してるけど、どう?』と連絡がありました。条件すら聞かずに『いきます』と返事をしました。
1年半に及ぶ、就職活動から解放された瞬間でした。決まる時は一瞬で決まるんですね。